雪の横瀬丸山を歩く

更新日: 2024-02-23 21:32
奥武蔵・外秩父
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山行日: 2023年2月11日

金曜日に積雪があり、これは低山雪山チャンスだ!とワクワクしながら横瀬丸山です。この山に登るのはもう10回目くらいになるかも。

交通機関の都合上、いつも奥武蔵を歩いていますが、このあたりで標高が高いのは武甲山、横瀬丸山です。棒ノ折、蕨山あたりも1000m近い標高ですが、どちらも岩場があり、積雪後に登る気がしません。武甲山は横瀬駅から2時間程度、歩かないと登山口に着かないので、未だ登ったことなし…登ってみたいんですけどね。なら標高が出来るだけ高くてアクセスのよい横瀬丸山ということです。

雪山というと、危ないから行くな、とか色々と周りから言われるんですが、奥武蔵であれば滅茶苦茶危険というわけではありません。とはいえ、今回についていえば、山頂あたりは20cm程度は積もっているように思うので、ゴアテックスのスリーシーズン用登山靴に軽アイゼン(もしくはチェーンスパイク)は、ほぼ必須だと思います。他は基本的に春・秋に奥武蔵に登る装備で問題ないのではないか…と思います。とどのつまり、本格的な12本爪アイゼンや、ピッケル、冬山用の登山靴、冬山用のザックなどはなくても大丈夫です。

たまに軽アイゼンなしで登ってる人も見るんですが、奥武蔵とはいえ、雪があると結構怖いところもあるんで軽アイゼンくらいあったほうがいいですよ。滑落すると洒落になりませんから。

色々と講釈を垂れましたが、私も登山経験年数はまだ2年行っていないですから、初心者です。もしこの記事を見て雪の奥武蔵に興味が沸かれた方は、経験者に相談してみるとよいと思われます。

8時30分くらいに芦ヶ久保駅に到着。思っていたより駅前に積雪があります。

電車から外を眺めている感じ、正丸トンネルを秩父側に超えるかどうかで積雪量が大きく変わる印象があります。

道路の雪はほぼなくなっていますね。凍っている可能性もあるけど、たぶん塩カルが撒かれて割と安心なのではないかと思います。

しかし登り始めからこんなに積もっているとは…。

実は去年の今時期にも積雪の横瀬丸山に登っているんですが、そのときは登山道に入るまでそれほど雪はありませんでした。

たぶん、昨日降ったのでまだ除雪が終わってないんでしょうね。

道を歩いていると地元民の方が除雪作業をされていました。挨拶をしながら通り過ぎます。

ちょっと上ると武甲山と二子山。

今日は木の子茶屋前ではなく、犬がいる登山口から。

武甲山

蝋梅が咲いていました。

登山口に到着。

軽アイゼンを早々に装着。

と思ったけど、日向なのでもう雪が解けたのか、アイゼン早めにつけた意味がなかった。

トレースはありますが、2~3人ってところでしょうか。

尾根に出ました。

この青板のところからもう一個隣の尾根を歩くバリエーションルートがあるのですが、雪が解けたらまた歩きに来たいと思います。

なんか道標新しくなった気がする。

尾根に出ても誰もおらず。なんか寂しい。結構人いると思ったんだけどな。

それほど積雪があるわけではないですが、歩きにくいです。普段より体力を使う感じがする。あと普段使わない筋肉を使う感じもする。

道路に出ました。雪で道路が見えないですね。これが池袋駅から在来線で90分程度で来れる場所とは。

出会いのテラス。ベンチが雪で埋もれて休憩どころではないです。

雪がかまぼこみたいに積もっている。

遊歩道を歩いてショートカットしてもよいのですが、折角なので尾根道を歩いていきます。

公衆トイレ前。ここに降りてくる階段が少し怖かった。

階段を登ったら山頂下の最後の登りです。

ここで捨てられたチェーンスパイクを発見。なぜチェーンスパイクがここに…?

靴につけていたものが外れたのだとすると、踏み跡の底にあるはずですが、これは雪の上にあったので、恐らく意図的に外してここにおいていったのだと思われます。

ちょっと見た感じ、チェーンに雪がくっついて団子になっていたので、使い物にならなくなってここに置いていったのでしょう。で、ザックに入れると雪が解けて濡れるから、ここに放置して帰りに回収…とかそういうケースかな。

まあよくわからんですね。

踏み跡をなぞって歩く分にはいいんですが、踏み跡外を歩くとあっという間に靴はこんな感じです。

ゲイターはつけていませんでしたが、中に雪が入ってくることはありませんでした。でも足は結構冷たいです。

山頂の展望台が見えてきました。

表面がキラキラと輝いています。

たぶん奥の雪を被った山が浅間山。

山頂の展望台。しっかり雪が積もっています。

二子山

秩父市街も雪で真っ白ですね。

両神山。

クレイジーマウンテン小鹿野二子山。

堂平山

十分楽しんだので下山します。ピストンで帰っても良いのですが、いつものように大野峠から赤谷集落に下山します。

アンテナ塔横の坂はアイゼンがあると安心して歩けますね。ここ、雨が降ったあとはべちゃべちゃで滑りまくるんだよな。

大野峠から降りる道は、雪が降ると道の状態が見えないので結構緊張感あります。

雪の下に石があったり、木の根があったりして、軽アイゼンが地面に刺さらなくてバランス崩したりするんですよね。あとアイゼンの爪が木の根っこに引っかかって転びそうになったり。

標高が下がると徐々に雪が解けてきてベチャベチャ。軽アイゼンなしでもよいけど、ないとちょっと怖いのでつけたまま。

ここは大きな岩がむき出しになっていて、アイゼンつけたままだと怖いので一旦外しました。

そのまま外して下山するか、と思ったけど、滑りそうな予感がしたので、通過後再度つけた。

渡渉。

渡渉した後は平坦な道が続く。

巨石の連続。この道は巨石が多くて、いつも立ち止まって観察してしまう。

木に隠れて見にくいですが、オーバーハングしてます。こんなに巨石が多い山も珍しい気がする。伊豆ヶ岳とか、旧正丸峠、西吾野から子の権現に登る道も多いですけどね。

前から気になってたけど、あんなところに鳥居があるんだよなあ。一回訪れてみたい。

いつものヤギ。流石に寒いのか小屋に入ってます。しかし飼われ方が完全に犬なんだよな。

雑草除去のためにヤギを貸し出したりするサービスもあるらしいけど、このヤギはなんでここで飼われてるんだろう。


下山後はいつもの道の駅の食堂で昼食。

しゃくしなタルタルとり天丼。おいしい。なんだかんだ毎回下山後はここでご飯食べてしまう。安くて美味しいし、速い。


ごはん食べた後は今年二回目の氷柱見学。氷の上に雪が積もってこれはこれでなかなか。

このイベントが終わったらこっちを通る登山道で二子山に登ってみたいなあ。



家で暇なときは、奥武蔵登山詳細図を眺めて時間をつぶすことも多いんですが、私が持っている2019年新版第一刷では横瀬丸山のバリエーションルートが書かれていません。あれー?と思って、先日本屋で最新の2022年新装版第二刷を見てみたら、追加されてる。仕方ないのでもう一つ奥武蔵登山詳細図を購入いたしました。

横瀬丸山、果樹公園から登る尾根ルートは非常に道が広く、なだらかな斜面が続く道ですが、大野峠から赤谷集落に続く道は、脇に逸れる道もいくつかあって、非常に興味をそそられるんですよねえ。

今は廃村になってしまいましたが、楮久保集落跡もあったりして、非常に山と人間が近くに住んでいた、この道を歩いていると、その痕跡を辿っているようで色々と調べたくなります。渡渉したあとは、登山道脇に石積みのところもいくつかありますし、そもそも、あんなに巨石ばかりのところにあんな人工物があるというのが興味をそそられます。そういうわけで、横瀬丸山のバリルートは目下最も気になるバリルートである…。しかしながら、なかなか険しいところが多そうなので、私みたいな初心者が早々とソロで行くわけにもいかないので、もっと技量をつけなければ。