山行日: 2022年12月7日。
今回は西武池袋線の吾野駅から、顔振峠まで登り、鼻曲山を経由して大高取山まで歩いて、越生駅をゴールとする。
顔振峠、大高取山ともに埼玉県越生町にある低山である。どちらも以前、別々に歩いたことがあるが、顔振峠から大高取山まで縦走できるルートは歩いたことがなかった。今回は、その未踏の縦走ルートを歩くことと、顔振峠に登るのに新しい育代山を経由したルートを歩くことを目的とした。
始まりは吾野駅である。午前8時45分くらいに到着し、準備を整えたら出発する。実は、同じ週の月曜日に顔振峠まで登ったのだが、天気が悪く、やる気を無くして下山している。今回はそのリベンジでもある。
いつも顔振峠まで登るときは、しばらく沢沿いのアスファルトを歩き、九十九折りの道を登っていくのだが、今回はふと育代山を経由して登る尾根ルートを思い出し、そちらを歩くことにした。
以前から、このルートは気になっていたのだが、登る機会がなく未踏だった。
尾根ルートへは、国道299号線沿いにある階段からとなる。この階段を登った先にもう一つ階段があり、そこを登ると踏み跡がある。
写真ではわかりづらいかもしれないが、踏み跡ははっきりとしている。若干斜度の大きい坂だが、ここはまだ登りやすいほうだ。
しばらく歩くと尾根に出る。ここからは若干のアップダウンのある道をひたすら尾根に沿って歩くと、育代岩という大きな岩にぶつかる。この岩を巻いて急登を登ると育代山、さらに歩くと林道にぶつかる。
この尾根ルートは植林の部分が少ないので、歩いていて楽しい。
途中、若干きつい坂もあるが、この程度はまだいいほうだ。
バリエーションルートなので道標はないが、尾根に沿って歩けばよいし、踏み跡も明瞭なので歩きやすい。
途中ケルンを見つけた。よく見ると岩にハートが書いてあるように見える。
こういうあからさまな人工物に遭遇すると、少しホッとする。
すると、育代岩にぶつかる。私はこの写真の右側から巻いた。かなりデカい岩だが、巻き道を使えば難なく通過できる。
この岩を通過したあと急登があり、そこがこの尾根ルートの一番の難所だろう。私は手も使ってなんとか登ることができた。イメージとしては横瀬二子山の沢コースの、雌岳直下の登りのようなものだ。あちらはノーマルルートでロープがあるが、こちらはロープもないし正直怖い。
下りでこのルートを使う人もいるようだが、もし初見で行くなら登りで試してみたほうが絶対にいいと思う。私は下りでは歩きたくないかな…。
特にこの季節は落ち葉で滑りやすく、踏みだした足が滑って怖かった。
育代山頂。まあ山頂は何もないので、素通りする。
そしてそのまま歩いていくと林道にぶつかる。写真中央左に踏み跡が、中央右に林道がのびているが、どちらを行っても最終的に同じ場所に出る。
私は今回、写真左の踏み跡を歩いてみたが、踏み跡が薄くなること、この先の坂を登り終えると平坦地に出て、そこからの道が若干わかりづらいので、素直に林道を歩いたほうがよかったのではないかと思う。
林道を歩いていくと左から、踏み跡を歩いていくと右の小高い丘から出てくる。小高い丘の頂上に分岐があるのだが、そこは迷いやすいと思うので慎重に。(私は間違えて進んで、すぐ気づいて引き返した)
アスファルトに出ると、あとは少しアスファルトを歩いて登り、諏訪神社まではノーマルルート歩きとなる。
諏訪神社のトイレの前のあたりに、まだ赤く色づいた葉のついたモミジがあった。イチョウも近くにあったが、ほとんどすべて葉っぱは落ちてしまっていた。
今日は空気が澄んでいるのか、スカイツリーが見える。
いつも日和田山や、ユガテまで行くときは、この分岐を右に行っていたが、今日は左である。
さっきの分岐から少し歩くと一本杉峠。本当に大きな杉の木だ。
ここから鼻曲山までは落ち葉の積もった非常に歩きやすい道を歩く。
笹郷峠(貝立場)。昔はこの一本杉峠から桂木観音までの道はバリエーションルートだったようだが、2015年あたりに道標も立てられて、歩きやすいルートになったようだ。
さらに進むと、幕岩という岩場がある。
私は岩場が苦手(高所恐怖症で、高度感あるところが多いから)なのだが、ここは比較的通過しやすいところだと思う。両側切れ落ちていて、確かに怖いが。イメージとしては横瀬丸山の大野峠からグリーンラインに沿って歩くとカバ岳のあたりで岩場があるが、あれに似ている。こっちはロープも一部張ってあるので、難しくはない。
最初の岩場は、巻き道があったので、そこを通過した。
上の巻道の写真は、中央の岩と右の木の間から撮ったものである。
通過後、振り返って撮った写真。
まだ岩場は続く。
一見、巻き道があるように見えるが、岩に赤いペンキでバツ印が書かれている。
しっかりロープあり。 安心仕様。
黄色のペンキの通りに進むと、一見難しそうに見えるかもしれないが、難なく通過できる。
幕岩を通過すると、露岩の痩せ尾根っぽい道を進んで、鼻曲山頂。
鼻曲山頂では、老婦人二人が休憩していて、一人がたばこを吸っていた。
正直、休憩したくなるような雰囲気では到底なかったので、足早に通過した。
鼻曲山頂からは急下降が待っている。ロープも張ってあるが、ここは何度も滑って本当に怖かった。
落ち葉が地面を隠しているのだが、小さな岩が転がっていて、うっかり踏むとズルっと滑る。
急下降を終えると、後は歩きやすい道が桂木観音まで続く。
これは見晴台と書いてある送電鉄塔の場所で、一部木が切られているので見晴らしが良いが…見晴台と名乗るほどではないような
ベンチも一応ある。
そんなこんなでアスファルトに出てくる。たぶん展望峠だと思う。アスファルトは桂木林道かな。
ここで白い乗用車に乗った老婦人に道を聞かれたが、車乗らないから全くわからないんだよね。ただ、目的地を聞いて、なぜこんな山中にいるのか…?とは思った。山に登ってアスファルトに出ると、お年寄りの運転する車に道を聞かれることが多いが、そのたびに、なぜ山中にいるんだ…?と思う。
アスファルトの向かいに登山道が続いているので、そこを歩いていく。
平日のお昼だったので、誰もいないだろう、と思ったが、白い乗用車のあとに3台のバイク乗りが通ったりしていて、意外と人通りがあった。
桂木峠。
ようやく集落まで出てきた。
これは桂木観音見晴台から。
平日なので、誰もいないかな、と思っていたが駐車場は満車だし、ハイカーがベンチでお昼を食べていたりするしで、結構人がいて驚いた。この後大高取山まで歩くが、そこでお昼を食べている人も数人いたし、道中結構な人とすれ違う。以前、大高取山を歩いたときもだいぶ人が多いなと思っていたが、やはり人気の山のようだ。
駅から近いし程よい低山で、トイレ、自販機、見晴台完備、歩きやすい道とハイキングにはピッタリだろうなと思う。
見晴台で写真を撮ったあと、ベンチに座っていた親父さんに声をかけられて少し雑談をした。
親父さんは相当な趣味人で、聞くところによるとアウトドアなら手広くなんでもやっていたし、電子機器にも興味があって、最近はガジェットをいろいろ買ったりしているらしい。
登山をしていると、普段なら全く接点のない年齢層の人たちと唐突に雑談が始まるのもまた、低山ハイクの魅力である。(若い女性ハイカーの中には、知らない人に話しかけられたりするのが嫌でソロで歩かないという人もいる、と聞いたので、良い面だけでもないようだが…私は面白くてついついしばらく話をしてしまう。そもそも山で会う人はユニークで話のネタが面白い人が多いように思うのだが、どうだろうか)
桂木観音。このあたりでお昼を食べていたり休憩している人は多く、何人もの人とすれ違った。
いきなり飛んで大高取山。正直、大高取山の道はかなり整備されているので、特別道に関して写真を撮るところがない。以前来ているので、目新しさがないというのも理由のうちの一つであるが。
奥に見えるのはおそらく筑波山だと思うのだが…どうだろうか。たぶんそうだと思うんだけどな~
見晴らしを作るために、斜面の木を一面伐採してある。見晴らしはいいが、陽はあたらないので少し寒い。
しばらく歩くと西山高取。ここも見晴らしがいいので、誰かいるかと思ったが誰もいなかった。
世界無名戦士の墓
ハイキングのまち おごせ
越生はハイキング推しで、越生駅入り口には山の人気投票とかやっていたりする。一位は大高取山で、3位くらいに顔振峠、6位くらいに関八州見晴台が載っていたと思う。
わかる山もあるけど、半分くらいあんまり知らない山である…。うっかり通り過ぎている可能性もあるが、越生方面はまだあまり歩いていないので、そのせいかなー。
以上。