そういうわけで、午前8時頃、武蔵五日市駅にやってきました。都民の森バス停へ行くバスは、1日2本しかありません。始発が午前8時10分発ですから、これを逃すと計画はほぼ破綻、最悪Uターン帰宅して「ただ早起きして武蔵五日市駅に来た人」になります。
武蔵五日市駅から終点の都民の森バス停へは約1時間の道のり。ハイシーズンにはバスはすし詰め状態になることもあるようですが、今回は真夏で人手が少ない時期ということもあり、バスは比較的空いていて立客は私だけでした。
都民の森バス停は思いのほか賑わっています。登山者もそこそこいますが、マイカーで来たハイカー勢も多い。あと自転車勢。
お土産物屋的な物産店もあったりと、山奥にも関わらず意外な賑わいです。
なお、この都民の森バス停で既に標高は1000m。半袖でしたが、既にそこそこの涼しさを感じます。
三頭山に登る前にみんなが写真を撮るフォトスポット。私も折角なので写真をとっておきました。自撮りではないですが。
しばし舗装路を歩いて登っていきます。少し登ったところには森林館がありました。ちょっと中を覗いてみたい気もするものの、笹尾根歩きは無駄に長いので、今回はスルー。
まだまだ舗装路は続きます。少しずつ登山道っぽくなっていくものの、ここらへんはまだまだ舗装路。スニーカーで来てもここら辺を歩くくらいまで全く問題ないはずです。
謎の休憩所っぽい建物。このあたりから舗装路が終わって登山道に変わります。
まずは第一チェックポイントの鞘口峠。ここまでで歩き始めて約15分。ここを東方面にいけば御前山、鋸山、そして大岳山とつながる縦走路に出ます。
三頭山は西方面(写真左側)。
御前山方面にも歩いてみたいところ…大岳山、御岳山と歩けばそこそこ距離があって充実した山歩きとなるでしょう。
もうちょっと涼しくなったらやろう。
しばらくはなんてことない道が続きますが…
少しすると若干の急登気味の道に。距離は短いので、踏ん張って登れば案外すぐです。
急登を登り終えるとあとは歩きやすいなだらかな道が続きます。
ココの登山道は本当に整備されていて、非常に歩きやすい。指導標も多いし、道幅も広かった記憶があります。
どちらにいくか迷ったものの、推奨ルートらしい写真左の方へ。
すぐに見晴らし小屋が見えてきました。この時点で標高約1400m。
歩いているので体は暖かいですが、止まると肌寒いくらいの気温です。
まあ都民の森バス停で下車して山を見上げた時から既にわかっちゃいたけど、ガスってて景色どころではありません。
もう仕方ない、夏ってこういうもんだと割り切ることにしています。
小屋に設置されていた温度計は20度を指していました。涼しいわけだ。
あんまり気を付けて歩かなかったので気づかなかったけど、色々道があるらしい。
写真左が登山道、右側が推奨ルートのブナの路ですね。ブナの路は確かに道幅が広かった。
見晴らし小屋から100mほど登ると三頭山東峰。バス停から約1時間で到着です。
三頭山は三つのピークがある山なんですが、標高の高い順に、中央峰(標高1531m)、東峰(標高1527m)、西峰(標高1524m)となっています。
中央峰と東峰は写真のような、なんてことない山頂標なんですが、西峰にある山頂標だけ石でできた立派なものとなっています。
この石でできた山頂標は、奥多摩の山でも限られた場所にしか置かれていません。
東峰のすぐそばに見晴らし台があったので、行って見る。
思っていたよりは景色が見えましたが…。
そのままちょっと歩いて中央峰。東峰、中央峰は山頂標があるだけで、ベンチとかは特になし。山頂もそれほど広くはなく、休憩を取るなら西峰まで行った方がいい気がします。
ここでヌカザス尾根からの合流地点を発見。
近く歩いてみたいヌカザス尾根、次回三頭山に来るときはここからひょっこり歩いてきたいものです。
石柱の三頭山山頂標。
西峰は広くてベンチも多く、休憩しているハイカーも多いです。私が着いた頃にはわずか3人しかいませんでしたが…。
それにしたってガスっていて何もみえん。
写真を撮ったら早々に笹尾根方面に移動します。
少し下ると三頭山避難小屋。なかなか立派なたたずまいです。
入ってみると中々広い。普通にここで一泊とかしてもいいかもしれない。
マナーは守ること!
なお、この避難小屋にはトイレもついている安心設計。
笹尾根はまだ始まったばかり。笛吹峠方面に歩いていきます。目標の浅間峠はまだ道標には出ていませんね。
少し歩くと次のチェックポイントの大沢山に到着。ここはベンチもあって見晴らし良さそうな雰囲気を出していますが…
案の定、ガスっていて見晴らしはほぼないようなもん。
まだ疲れていないので歩いていきます。
すぐに蜂指沢ノ頭に到着。
ここは山頂標があるくらいで、ベンチとかはなかった記憶。
少し進むと都民の森終了地点につきます。
大勢の指導標が出迎えてくれました。こんなに指導標いる・・・?
この分岐から下山もできるんですが、笹尾根を歩きます。しかし笹尾根という割に笹がない。
ちょっとした岩っぽいところを超える。このあたりは急な下りとなっている。
もっと植林の地味な道が続くのかと思いましたが、緑の眩しい自然林っぽい尾根道でなかなかよいです。特にこのあたりは。
クメケタワ?変わった名前ですね。どういう由来なんだろうか。
笹尾根はまだまだ続くよ。
どうも上野原にも降りれるみたいですが、地図にはここの分岐はなかった。本当に降りれるのかなあ。指導標があっても、今はどうなんだ~?というにおいがしますね。
槇寄山に到着。
ここはベンチもあって見晴らしもよく、なかなか良かった。このあたりまではそこそこ人ともすれ違っていたんですが、この先の数馬温泉方面への分岐路以降、人とすれ違うことは稀になっていきます。
唯一見晴らしがよかった。ちょっと木が邪魔ではあるが、まあ仕方ないですね。
しかし笹がないな…笹尾根なのに…
田和峠に到着。
奥に道っぽい踏み跡がありましたが、どこへ繋がっているのか。田和の方に降りる道があるようなので、それかな。
田和峠からの眺め。ここも少し眺めが良い。
しかし笹尾根は長い。
こんな感じの道をずっと歩き続けます。景色はない。
数馬峠に到着。
数馬温泉の方に降りれるらしいけど、だいぶ藪ってる気がする。通る人いるのかな。
数馬峠で尾根を行く道とトラバースする道に分かれます。尾根方面の道はなんか暗くて陰鬱な感じがしたので、明るそうな左のトラバース道を選択。
この道、だいぶ笹が多いです。ようやく笹尾根っぽい道を歩いている。
踏み跡はハッキリしているんですが、結構葉っぱが気になると思うので、長ズボン推奨。道は終始狭いので、すれ違いは難しいかも。
まあそんなに人が通るとも思えんが。
ここで分岐浅間峠方面は左に90度曲がる。
最初、真っすぐだと思い込んでいて真っすぐ上野原町藤尾方面に進んでしまったものの、明らかに道の感じが変わったので引き返した。
国土地理院の地図では登山道があるみたいだけど、踏み跡はだいぶ薄いです。尾根をたどる分には問題なさそうだけど。若干廃道の予感。
こっちが進むべき道。少し下るような感じです。大羽根山方面に続く道かな~と勘違いしちゃったんですよね~。
こっちが間違えて進んじゃった道。なんか踏み跡がありそうな感じもする。
また普通の道に戻ります。もうこのあたりで飽き始めていて、早く浅間峠着かないかな~ということを考えていた。
なんというか、見晴らしもないし、変化もそれほどない道が延々と続くので、最初は楽しくても徐々に飽きてくるんですよね…。
なんかやけにトレランの人とすれ違うな~と思っていたら、ハセツネ・日本山岳耐久レースのコースに設定されているらしい。
トレランっぽい人が道の整備してるのとたまにすれ違ってたんだよな~大会が近いんでしょうねたぶん。
丸山登るのが面倒になって今回は迂回路を使います。丸山、何もなさそうだし…。
小棡峠に到着。
しかしえらく峠が多い道ですな。
たぶん笛吹バス停に降りる道。
細かいアップダウンが気力をそいでくる。槇寄山以降、ベンチはないので良い感じに休憩できるところがなく、細かいアップダウンが地味にきいてくる。
それでも続くよ笹尾根は。
土俵岳に到着。ここは槇寄山以降で唯一見晴らしがきいたところかも。
幅の広い道を降りていく…。
歴史を感じる、人里・笛吹の道標。
たぶんこれが日原峠のあたり。ようやくここまできたか~。あとは浅間峠で最後だ~。
なんで男梅のお供え物?
待ってました浅間峠の指導標!
日原峠を過ぎたあたりは、かなりなだらかな地形で少しだけ道がわかりづらい・・・ような気もするところ。
最後の登り。これを登ると浅間峠が見えてくるはず。だいぶ疲れていますが、なんとか登ります。
浅間峠の東屋に到着!
誰もいないでしょ~と思ったらハイカーの方が一人休憩されていました。まさかここで誰かとすれ違うとはね…。
さらに生藤山を越えて陣馬まで歩く人もいるようですが、私はもうここで降ります。
もともとその予定だったし、流石に気力がもうない。
この下山路は歩けるか少し心配だったのですが、まったく問題ありませんでした。
笹尾根を歩く人はこの浅間峠で分割する人が多いのか、この道は割と歩かれている模様です。
手入れされていそうな祠もある。
登山道が崩落したのか、代わりに木橋がかかっていました。かなりしっかりとしていて問題なかった。
最後の木橋を渡るとアスファルトに出ます。
ゴーーーール!都民の森バス停から歩き始めて約5時間30分。笹尾根、4時間くらい歩いていたと思う、長かったぜ。
浅間峠方面。中央の山が邪魔であんまり見えてないけど。
ちょうどよいタイミングで上川乗バス停に到着することができました。バスの本数は少なく、確か1時間に一本あるかないかくらい。
ただ割と終バスは遅かったと思うので、帰宅は何とかなると思います。
今回歩いた笹尾根は狭義の笹尾根らしいのですが、広義の笹尾根は高尾山まで続くらしく、そちらを三頭山から完歩しようとすると、日帰りは困難。
浅間峠、健脚の人でも陣馬高原下バス停あたりで中断するのがよいと思われます。
三頭山とセットで歩くなら数馬温泉方面に下山して温泉入って帰るのも人気っぽい気がする。(私も当初そうする予定だった。)