大倉尾根で登る塔ノ岳

更新日: 2024-02-23 21:41
丹沢
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山行日: 2023年9月17日。

今回は大倉尾根から登る塔ノ岳です。

今年の4月あたりに、ヤビツ峠から表尾根を歩いて塔ノ岳を歩こうと思ったことがありますが、三ノ塔に着いた段階で小雨とガスで諦めて下山したことがありました。
今回は事前の天気予報では晴天。ただ、新宿から渋沢駅までの間、電車の窓から外を見ていましたが、ずっと曇り空。
大倉バス停についてみても、外はやはり曇り空で山の方はガスってます。結局往路ではあたり一面真っ白という、非常に残念な天候でしたが、復路では一部でガスも晴れ下界を見渡すことができました。

また、丹沢と言えばヤマビル。暑くて湿度の高い時期は丹沢はオフシーズンです。登れることは登れるけど、ヤマビル被害がひどく、対策をしっかりしないとヤマビルが怖くて登れません。
具体的には…
  • 登山靴に事前にヤマビル忌避剤をかけておく
  • ヤマビルが足から登ってきたときに落とすために塩やアルコールを持っておく
  • 血を吸われた時のためのポイズンリムーバー、救急セット
などでしょうか。私は最初の二つは用意して挑みましたが、ポイズンリムーバーはなし。
まあ大倉尾根なら大丈夫かな~という考えです。
結果的にはヤマビル被害はありませんでしたし、ヤマビルを見かけることもありませんでした。周りの登山者を見ても、ヤマビル被害にあっている人はいなかったかな。

夏は丹沢オフシーズンということは、逆に言うといつもは混んでる登山口行きのバスが空いている、ということでもあります。
実際、渋沢駅から大倉バス停行きのバスは全員が座れるくらい空いていました。ヤビツ峠とか大山方面はわからないけど。
前回ヤビツ峠から登ろうとしたときは、えらくバスが混んでいてなかなか大変だったんですよ。それこそ秦野駅のバス停から長蛇の列で、臨時バスが3台くらい出てようやく乗れた、という感じでした。


歩き始めは大倉バス停から。バスが空いてたんで、登山者も誰もいないのかな?とか思ってたけど、大倉バス停についてみたら3グループくらいが登る準備をしていた。
結局マイカー勢がそこそこ多いみたいです。


しばしアスファルトを歩いていくと塔ノ岳の道標。


大倉尾根は別名バカ尾根ともいいまして、登り3時間30分(3時間だったっけ)を切れれば日本の大抵の山は登れるくらい体力がある、と言われているようです。
たしかに、標高差1200mというのは日帰り登山ではそこそこきつい部類のようで、それを3時間くらいで歩ければ体力は十分だね、と言えると思います。
私の目安の考えとして、標高差300mの登りのルートを1時間で歩くのが標準的な登山者のペース(当然とても緩やかで距離が長い場合は別ですが)、それで言うと大倉尾根を登るのにかかる時間は4時間。3時間で登れれば少し早いペースと言えます。


大倉尾根も急登できついコースとして有名だったので、結構覚悟していたのですが、前半は比較的なだらかな道で、よく踏み固められており歩きやすいです。
なんだ、大倉尾根大したことねえや、と思っていましたが、本当にきついのはまだまだ先の話でした。


ここらへんは草が多く、ヤマビルでそうだなあ、と思っていたのですが結局何事もなく。


観音茶屋に到着。


休憩スポットですが、休憩するには早すぎるので先に進みます。


ようやく尾根に乗りました。思っていたより登山者がいて少し驚いています。
ビジターセンターには全然いなかったじゃーん、と。


左側から登ってきたけど、真っすぐ行くと大倉高原テントサイトに通じる道。
昔は大倉高原山の家があったようですが、今は閉鎖され、テントサイトとして整備されています。
丹沢は基本的に幕営禁止で、おそらく丹沢でテント泊できる唯一の場所が大倉高原テントサイトなのだと思います(確か)。


見晴茶屋に到着。ここにもトイレがあります。ここから先は花立山荘までトイレがないので、少しでも予兆を感じたらここで済ませておきましょう。


見晴茶屋からの景色。相変わらず曇り空で気持ちは晴れない。


見晴茶屋を過ぎた後は、少しばかり急登の登場ですが、ここはまだ序の口です。


木段の道ってなんか丹沢っぽいな~と思っちゃう。


平坦地に到着。
休憩している登山者も多いですね。


駒止茶屋。閉業中なんでしょうか?ネットで調べると明確に閉業した、という情報は出てこなかったので不定休でたまたま休みだったのかも。よくわかりません。


大倉尾根は単調でつまらない、表尾根の方が楽しい、という評価をよく見ますが、大倉尾根も道の雰囲気はどんどん変わっていくので楽しいです。
まあ好みの問題ですから、好きな道を歩けばいいとは思いますが。


ようやく堀山の家に到着。ここは宿泊できる小屋ですが、公衆トイレはないです。
トイレ行きたい!という人は頑張って花立山荘まで歩きましょう。

このあたりから大倉尾根が本気を出してきて道のきつさが1段あがります。既にここまでで足には疲労がそこそこ来てるんだけど…。


途中細い尾根もありますが、怖さはなし。よく踏まれて非常に歩きやすい道なので。


まだ木段。花立山荘までは木段の道が多いです。
木段って歩きやすくはあるんだけど、歩幅が固定されてしまうから、ゆっくり歩いて体力を温存するには向いてないんですよね…。
日の出山山頂手前の、超細かい階段くらいなら別だけど…あれはあれで体力削られますけどね。


少しずつ樹林帯を抜けて空が見えるようになってきました。ガスってて真っ白だけど。


うーん、晴れてればさぞ良い景色が見えるんだろうなあ…。
最近登る山はずっとこんな感じで非常に修行間強めです。冬は空気が澄んで眺め最高なんですけどね。


花立山荘に到着。ここは山荘で軽食を取っている人が多かった。
かき氷が人気みたいです。私も食べたいが時間かかりそうなので適度に休んだら出発。


休憩中、急に明るくなってきたので空を雲の切れ間から見たら青空が。
このまま晴れるのか!?と思ったらすぐ雲が空を覆って、一面真っ白の空に。


花立山荘から先はまた道の雰囲気が変わります。道が細くなって両側が急斜面の道を歩くことになる。
少し緊張感はあるけど、怖くはない。


ようやく金冷しにつきました。
ここは鍋割山方面への分岐でもあります。鍋割山も行って見たいけど、今日はとりあえず大倉尾根ピストンだけの予定なのでスルーです。

ここから塔ノ岳までは100mほど標高をあげる必要があります。最後の気力を振り絞りましょう。


きっつーと言いながら登る。登るしかない。


ようやく眼前が開け、塔ノ岳山頂に到着です。
しかし曇っているな…。


少し座って様子を見ていると、西側の雲が切れ始めて青空がのぞき始めました。
やった、このまま360度パノラマビューを見せてくれ!と思って1時間山頂で待ち続けましたが、これ以上晴れることはなく、無念の下山。


疲れた!冷たい飲み物を・・・と思い、尊仏山荘でコーラを購入。一本500円。
生き返るうまさだ…。


西側はこんな感じ。全くガスってて360度一面真っ白かな~とか思っていたので、これはうれしい。


中央のピークが恐らく丹沢山。深田久弥100名山です。
地図で見ると丹沢山って結構近いんですが、こうしてみると遠く感じる。コースタイムは往復2時間。いけないこともないけど、体力に自信がないと不安になる距離感です。


尊仏山荘。いつか泊まってみたいかも。さぞ夜景が綺麗なんでしょうな。ここらへんはテント場がないから、小屋泊するしかないんですよね。


良い景色です。いささか雲が多いけど。
山頂は風が強く、一枚羽織る人が多かったです。
私は半袖で過ごしましたが、丁度いい、と少し寒いの中間くらいだったかな。


青空もっと広がってくれ~


1時間ほど休憩してガスが晴れないかな~と期待していましたが、流石にそろそろ下山したいので、降り始めることに。
南側は終始こんな感じでした。ここが晴れていれば相模湾が一望できたのではないか…。


ピストンなので、帰りは来た道を戻るだけ。


崩落地もあるけど、しっかり道が作られているので怖さはないです。


早々に花立山荘まで到着。少し雲が晴れて街並みが見え始めました。やった~


徐々に雲が晴れて陽が差す登山道。良い雰囲気だ。こういう道をあるきたかったんだよ俺は!


ポツンと曼殊沙華


見晴茶屋まで戻ってきました。ここまで来るとすっかり青空が広がって気持ちいいです。


丹沢ベースから。

あと1時間くらい山頂で粘ってたら景色楽しめたかもな~。でも泊りもしないのにそんなに粘るわけにもいきませんから、また涼しくなって天気の良い日に登りに来ようと思います。
次はヤビツ峠から表尾根を歩いて塔ノ岳かな。
丹沢は少し遠いので敬遠していたんですが、登りたい山はまだまだあります。蛾ヶ岳、丹沢山、鍋割山、檜洞丸…。
丹沢主脈も歩いてみたいし、畦が丸の避難小屋泊もしてみたい。