天城山

更新日: 2024-02-23 21:50
100名山伊豆
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山行日: 2023年12月17日。

いよいよYAMAPで相互フォローの方と天城山である。
計画としては9時に天城峠バス停着、そこから八丁池を経由して万三郎岳、万二郎岳と歩いて、天城高原ゴルフコースに下山する。

まずは修善寺で待ち合わせ。
私は前日、前泊で大仁駅近くの百笑の湯に宿泊していたので、そこから歩いてきた。前日は21時頃に就寝したので体調はバッチリである。
なお、百笑の湯は良い施設で、建物自体は年季を感じるものの、中は綺麗でそこはよかった。レストランは若干割高感はあるものの、まあこんなもんだと思う。メニューが多いのがうれしい。あとは、温泉の種類が豊富で広く楽しめた。
ただ、宿泊部分については、遮音性が低く、廊下にいるとほかの部屋で何のテレビを見ているのか丸聞こえとなっている。

もしこの辺りで前泊なり、後泊するなら、修善寺温泉の宿は結構高価なことが多いので三島駅周辺に泊まるのがよいかもしれない。

逆に、天城峠から天城高原ゴルフコースに歩くルートではなく、逆コースにして伊東あたりに前泊するという手もある。この場合は登りが少なくなるので些か歩きやすい。


早朝の修善寺駅。周辺にはファミマが一店舗、駅の中に小規模なセブンイレブン。セブンイレブンは24時間営業ではないので要注意。


バスで40分程度移動すると、天城峠に着く。
前を歩くのが今回ご一緒するTさん。Tさんはメチャクチャ健脚で、それ一泊するルートですよね?というルートを日帰りでこなしてしまう。


天城峠バス停から少し階段を登っていくと東屋とトイレ。トイレは既に冬季休業状態だった。


これが有名な天城隧道。
なお、私は川端康成の伊豆の踊子はまだ読んだことがない。


天城隧道からどんどん登っていくと、天城峠に着く。細いトラバース道もあって、少し緊張する。

この辺りで既に爆風が吹いていて、本当にこんな日に山に登って大丈夫なんだろうか?と少し心配になる。
ソロだったら撤退しているかもしれない。まあ今回は心強いTさんと一緒に歩くので不思議と不安感は全くなかった。


ここで船原峠方面へ歩くルートと八丁池に向かうルートに分岐する。
右が船原峠方面。左が八丁池方面。我々は今回は左の八丁池方面へ向かう。


一緒のバスだったトレランっぽい方が登ってきていた。
この後追い越されることがなかったので、どうやら船原峠方面へと歩いていったらしい。


風が強いが天気が良く、景色は良い。


Tさんはどんどん進んでいくが、左側が結構切れ落ちていて、冬枯れした木は斜面がよく見える。
高所恐怖症の私には少し厳しい道だった。


ようやく尾根に乗ったらしく、平坦なところに出る。


樹間から富士山が微妙に見える…のだが写真だと難しい。


今回のルート、危険個所というほどの場所はないのだが、特に八丁池の周辺は道がわかりづらいところが多々あり、要注意。


ワサビ田。今はシーズンじゃないのかそれっぽい雰囲気はないけど…。


昨晩は結構冷え込んだと見えて、霜柱がそこら中に育っていた。


ようやく八丁池が見えてくる。


ようやく八丁池だ~なかなか長い道のりだった。
この先のところにこのコース上唯一のトイレがある。冬季用の入り口があるので、冬季でも使えるらしい(Tさんも私も使わなかったのでわからないが)。


折角なので、八丁池展望台に行く。
ここからの見晴らしがなかなか素晴らしい。360度の大展望だった。


八丁池と奥に富士山がチラッと見える。しかし今日は天気が良い。爆風でさえなければな…と思う。


こっちは駿河湾。



見晴らし台を降りて、少し下ったところに八丁池。




戸塚峠が見えてくる。この伊豆独特の低木のトンネルの道が良い雰囲気だった。


戸塚峠から登り返すと、小岳。この手前の登りがなかなかきつかった。
登りが結構急傾斜だったことと、爆風でメチャクチャ寒い。前日と違って、この日は気温も低く、氷点下近い。最高瞬間風速は20m/s程度あったらしく、体感気温は本当に寒かった。


小岳付近は何もなし。




またまた富士山が見えるものの、写真だとちょっと厳しいかな…。
この天城山縦走コースは樹林帯の道が多く、景色の良さはそれほど期待できない。


ようやく万三郎岳に到着。
天城山は100名山だけど、天城山という山はなくて、万三郎岳と万二郎岳をあわせて天城山という感じになっている。
ここから下山までは、下って登り返しを2回繰り返す必要がある。私の足は既に疲れ始めていて、もうペースを上げるのが厳しい。


万三郎岳以降は割かし人とすれ違うようになる。
どうやら天城山縦走登山口バス停から万三郎岳を周回するルートで歩く人が多いらしい。


石楠立に到着。これで「はなだて」と読むとは…初見じゃ無理だよなあ。


ここも低木のトンネルで雰囲気がとても良い。
樹林帯とはいえ、天城山は植林とは違い、雰囲気が良い道が多く、これはこれで楽しい。


途中、ゴルフコースを見渡せる場所があった。
奥にわずかに大室山が見える。ゴルフコース奥の山は遠笠山と思われる。


ここは富士山が割かしはっきり見えた。


向かいは万二郎岳。
このあたりだったか、馬の背と呼ばれる場所があるのだが、その名前とは裏腹にそれほど危険個所という感じはなかった。
痩せ尾根っぽいようなところはあるのだが、木に囲われているためか、高度感がなく、高所恐怖症の私でも全く問題なかった。


ところで、八丁池を過ぎて小岳への登り返しのあたりから岩っぽい道が増える。
途中、ロープがあるところ、短い階段があるところなどは何か所かあるものの、天城峠から天城高原ゴルフコースに向かうルート取りでは、登りとなるためそれほど難所という感じはなかった。 むしろ、八丁池周辺の道のわかりにくさの方が厄介だと思われる。
なお、逆向きのルートでもそんなに難しくはないと思う。


万二郎岳に向かう途中見晴らしのいいところがあった。歩いてきた万三郎岳がちょこっと見えている。


万二郎岳に到着。
古い山頂標はボロボロである。


万二郎岳も眺めが良い。この景色は他の山ではなかなか味わえないかも。
海が見えるのがポイント高い。


万二郎岳からはゆるゆると下る道。一気に高度を下げないので、地味な下りが長く続く。
15時台の伊東駅行きのバスに間に合うか不安だったのだが、結局1時間程度余裕を持って下山できた。

この顔に見える砂防ダムが見えると下山口は近い。


最後に少し登り返して、おつかれさま看板。おつかれさま看板の裏に天城山縦走登山口バス停がある。
ここから右に歩いていくと、すぐそこがゴルフ場のクラブハウスとなっていて、登山者も利用できる。
ただし、登山靴では入らないこと。必ず入り口で登山靴を脱ぎ、スリッパに履き替える必要がある。

この後、クラブハウス二階の喫茶でバスまでの時間を潰すことにした。
この日が今季の喫茶営業の最終日らしい。


喫茶から出るとき、ふと窓を見ると富士山が綺麗に見えた。今日一の富士山はまさかの山からではなく、クラブハウスからであった。

この後、私は天城山縦走登山口バス停まで移動してTさんを待っていた(天城山縦走登山口バス停が始発のバス停だと思っていた)のだが、まさかのまさかで、天城山縦走登山口バス停の前に始発となるバス停があることを教えてもらい、焦ってそっちに移動した。
いやはや、初心者行動であった。
どうりでみんな、クラブハウスの前の階段を降りた自販機の前のあたりで待機してるはずだ。(というか、こんな近くにバス停が二つもあるとは思わなかった。)

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今まで嫁氏と山を歩くことはあっても、それ以外はすべてソロで山を歩いていた。
今回はTさんとご一緒することが出来て、登山スタイルについて色々と刺激になった。それだけでなく、やっぱり雑談しながら山を歩くのは楽しいな、と思った。
一人だと、黙々と目的地に向かって歩く、という作業感が出てきてしまうのだが、誰かと一緒で歩くことでそれが薄まる。

嫁氏は特に山に興味はなく、私の趣味に付き合ってくれている、という感じがあったのだが、Tさんは同じ山好きとして、山の話で盛り上がるし、装備もこだわっていて色々と試したりしているのが見受けられて、刺激になる。

Tさんはメチャクチャ健脚なので、私も体力をつけて同じくらいのペースで歩けるようになると、山選びの幅が広がってよいのだが、それはまだまだ時間がかかるだろう。というか、最近はもう山を歩いてもそれほどペースがあがらなくなってきているので、やはり日ごろのランニングを再開するしかないか、と思っている。