芦ヶ久保、天王山と横瀬丸山西斜面

更新日: 2024-02-23 21:54
奥武蔵・外秩父
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山行日: 2024年2月3日

毎年1月、2月というと、芦ヶ久保の氷柱を見に行く季節…。そういうわけで今回は横瀬丸山周回コースを歩き、氷柱を見た後、いつものように道の駅の食堂でお昼ご飯を食べる定番コースです。

芦ヶ久保の氷柱は、2022年当時、ここ最近で一番出来がいい、と言われていたのですが、2024年今年は暖冬の影響もありなかなか氷が大きくならず正直微妙らしい、という前評判。とはいえ、そんなこと気にせず氷柱見学に行くことにする。

横瀬丸山は私が登山を始めたきっかけになった山。最も登った山でもあるため、そろそろ道のバリエーションを増やしていきたいところ。
というわけで、まずは芦ヶ久保駅目の前にある天王山に登るルートを歩く。天王山はガードレール脇から細いトラバースの登山道が出ており、急坂を登ると社がある、という山。恐らく、このあたりの住民の方の信仰対象になっている山なのではないかと思います。

横瀬丸山には、果樹公園側から登る一般ルートとして、犬のいる民家横から登るルートと、木の子茶屋の前を通って登るルートがあるのですが、今回はどちらでもない横瀬丸山の西斜面を登っていくルートを歩きます。
この西斜面ルートの入り口は、木の子茶屋前を通ったところにある登山口を通り過ぎ、車道をそのまま県民の森方面へ歩いていったところにあるルート。
入り口には道標もあって、踏み跡明瞭、危険個所等も特にないルートでした。少し前までは地理院地図にも登山道の表示があったのですが、最近になってどうも消えたようです。


いつもはこの車道ではなく、もう一個西側にある車道を歩いていくのですが、天王山に登るにはこちらの道を登って行った方が都合がいいのでこちらを歩く。

ところで、大野峠から下山していくと赤谷集落に着きますが、あのあたりに昔は楮久保集落がありまして、少し前まで(といってもたぶん2000年代前半あたりの話)人も住んでいた模様。その集落に住まわれていた方の名字が楮本だったらしいのですが、この辺りは街路樹に楮本などの文字が見受けられますね。このあたりに移り住まわれたのかな。


このガードレールの切れ目から細いトラバース道を歩いて天王山に登ります。目の前の山が天王山というわけ。
見るからに急斜面を登ることになりそうな感じがする。


天王山山頂には今も社があります。というわけで、どなたかが今もメンテナンスをされている模様。
この細いトラバース道もそこそこヒヤヒヤしながら歩きましたが、途中新し目の板で補修されている箇所があったりと、メンテナンスがされている雰囲気を感じる。


トラバース道を突き当たるといよいよ登りの始まり。やはりなかなかの急坂となっている。
この尾根を直登するのかと思っていたら、写真左側に踏み跡があって、若干歩きやすいようになっていた。


ある程度登り切って上から。なかなかの斜度。ここを下るのはちと怖いかもなあ、と思う。


山頂には鳥居。


そして社がある。どうも八坂神社らしい。
しっかりとお参りをして、本日の山行の無事を願います。
横瀬丸山は特に危険な個所があるわけでもないものの、山は油断大敵。


日向山方面に開けていて見晴らしが良い。


そのまま社の後ろ側に行くと道が繋がっている。


下山はここから。階段がつけられていて歩きやすいようになっている。


そのまま歩いていくとこの看板の横に出る。
下山に使った道は登りに比べると格段に歩きやすい。ただ道中枝が出てきていて歩きにくい部分はある。


そのまま向かいにある丸山林道近道を歩く。
途中廃屋と思われる家屋があったりとなかなか趣深い道でした。


本日の武甲山。


木の子茶屋前を通り過ぎ、登山口へ到着。
いつもはここから登りますが、今日はここをスルーしてさらに県民の森方面と車道を進む。


いよいよ登山口が見えてきた。
朽ちかけの道標、熊注意の看板。恐らく一般登山道だと思われるのだが、ここを歩いている人の山行記録は見たことがない。
登山口の雰囲気はバリエーションルートというより一般登山道ですが。


推しピンでとめてあるって斬新じゃない?
わざわざ消えかかっていたであろう道標の文字を、印刷物でわかりやすくしているところに安心感がある。
多分この道は歩きやすいはず、と直感で思いましたですよ。


登り始めてすぐのところにポツンとお墓。ほんと、なんであんなところにポツンとあるんだろうか。
まあ山ってこういう感じでお墓あることはたまにあるけど…。


途中何回か作業道と交差する。ただこういう場所には大体ラミネート加工された道標があるので極めてわかりやすい。


結構新し目に見えるんだよなあ。
ってことは、一般登山道として管理されている、ということか。


途中渡渉点もあるものの、ほとんど枯れていることと深くないので迂回は容易。
なお、この写真の橋はかなり朽ちてきているので、橋は渡らず、脇を通った方が安心だと思う。


そのまま登山道を歩く。いや~歩きやすい道です。


唯一ここがあれ?と思ったところ。
一見すると道が崩落して消失しているように見える。
が、近くまで行って見ると…


道は繋がっています。


またまた作業道と交差する。
ここにも道標がありわかりやすい。
この作業道が防火帯の尾根ルートの西側にある作業道とつながってるんだろうなあ。


埼玉県トラック協会の森づくり。このトラック協会の看板、防火帯の尾根にもありますよね。出会いのテラスの手前あたりに。



トラック協会看板のところは車道と交差している。登山道は車道に出ず、そのまま向かいに続いている。
なんと驚いたのだが、このトラック協会看板の手前あたりで下山してくる登山者とすれ違った。こんなマイナールート歩いてる人いるのか…。


そのまま登山道を進む。
植林っぽい樹林帯の道。割と暗め。


またまた渡渉点。ここもほぼ枯れている。
橋はしっかりとしており歩けます。


沢の様子。


一度開けた場所に出る。なんでここだけこんな感じで開けているのかはよくわからない。


樹間から武甲山。枝がちょっと邪魔で眺めが良いってほどじゃない。


この写真右側に作業道が続いている。


脇にある登山道へ再び。


まだ午前中だっていうのに結構暗い。枝打ちがそんなにされてないのか、木から枝が伸び放題。
あんまり管理されてない森なのかな。


確か最後の橋。この橋もだいぶしっかりとしていて問題なく渡れた。


採種林というらしい。枝打ちされてない木が多いのはそのためなのかな。


鋭角にターン。


採種林周辺は本当にそのままの森、という感じ。
ただ少し歩くとしっかりと整備された森になる。


このあたりは整然と木が並んでいて美しい。


ここから出てくる。まあ登山口から1時間ってところか。


そのまま車道を歩いて県民の森へ。
ここでUターンして写真右側の道を登っていく。


ゲートがあるものの、人は通行OKっぽい。


謎の施設が見えてきたら県民の森はすぐそこ。


県民の森の広場に出てきた。


トイレはしばらく使用できない。代わりに仮設トイレがすぐそばに設置されていた。


向かいに堂平山。


広場は思いのほか人が多く、バズーカレンズをつけたカメラや双眼鏡を手にした人たちがいた。どうも野鳥狙いの人たちっぽい。


しばらく遊歩道を進んでいくと、これまた高価そうなバズーカレンズをつけたカメラを構える人や、双眼鏡で何かを見ている人たち。
恐らく野鳥だろうと思う。
横瀬丸山には何度か登っているけど、こんなに人が集まって観察しているのは初めて見る。
人は多いのに異様に静かな空間。


音を立てないように静かに立ち去る。


奥の山並みはなんだろうな。日光のあたりとか?


横瀬丸山に到着。
大体誰かいるもんだけど、この日はまだ一人しかいなかった。


良く晴れていて遠くまで見通せる。
夏になるとこうはならない。


奥の降雪している山は浅間山かな。
浅間山も形が綺麗なので富士山と間違える人は多い。


左に武甲山、右に両神山。
両神山のちょっと左にあるのが八ヶ岳らしい。
和名倉山・三峰神社なども見えるらしいが…よくわからず。


横瀬丸山とその西に甲仁田山。
右奥に大持山・子持山。


適当に写真を撮って満足したら山頂を後にする。降りる頃には山頂には人が多く到着して少し賑やかになっていた。

下山はいつものように大野峠から赤谷集落へ降りる。途中アンテナ分岐のところを真っすぐ行く道があるのだが、少し進んでみたら立ち入り禁止になっていた。
こうなるならもっと早くに歩いておけばよかったと後悔。
まあまだ歩けそうだけど、藪になりつつある気がした。


通行止めはここを真っすぐ行ったところ。


途中、なんか道ありそうだよなあ、と思っていたところを少し歩いて探索してみる。
なんか道っぽいものもあった気はしたけど、だいぶ藪に飲まれていて素直には歩けなさそうだった。


大野峠のパラグライダー発進場。ここは眺めがよく人も少ないのでお気に入りの場所だ。
目の前に見える山が弓立山。斜面に茶色が見えるが、おそらくゴルフコースだろう。


この日は晴れていて気持ちがいい。


大野峠に馬頭観音があったとは…今まで気づかなかった。

大野峠から赤谷集落に降りる道の途中に分岐がある。一般ルートは沢沿いの道を歩いていくルートだが、もう一方は尾根沿いを歩いていくルートとなっている。尾根沿いのルートは、途中に道標などはないそうだが、踏み跡は明瞭で危険個所もないらしい(まだ歩いたことがない)。

今度歩いてみたいと思っているのだが、なかなか機会がない。

今回は折角なので、山頂側の道の入り口を見に行こうと思う。


大野峠から西側に林道を歩いていくと、少し広くなったところに出る。
この日はたまたま、狩猟目的なのか軽自動車が二台止まっていた(車の中に犬を入れるようなケージが入っていたので狩猟なのでは、と思う)。

中央の銀色の軽自動車のあたりから踏み跡が山の中に伸びている。


なんだか面白そうな道だ。こういうバリエーションルートを初めて歩くときは、基本的に下りでは使わないことにしているので、今回はここで終わり。
あと、狩猟をしているなら邪魔にならないようにあんまり歩かない方がいいかな、と思った、というのもある。一般登山道じゃないからね…。


向かいには丸山山頂から大野峠方面に歩いていく途中にある立ち入り禁止の分岐に続くであろう道があった。


というわけで大野峠まで戻っていつもの道を降りていく。

いつもはもっと登ってくる人がいるような気がするのだが、この日は結構静かですれ違いは少なかった。


この沢沿いルートも私は結構好きである。
ところどころに巨石がゴロゴロしていて面白い。思わず足を止めて周囲を観察してしまう。


渡渉地点。2~3回渡渉するのだが、一か所枯れ沢を渡るところを除き、他2ヵ所の水量は割と豊富な方だと思う。


途中道の脇に石垣のある地点に出る。そこは笹が茂っていて青々としていた。
確かに笹は昔から生えてたけど、ここにこんなに生えてたっけ…。


こっちはシダ。冬の山は色彩に乏しいことが多いので、緑があるとつい目が行ってしまう。
シダはよく見ると規則正しく葉が並んでいて興味深く、写真を撮ってしまった。


馬頭観音?
小銭が備えてあった気がするけどなくなっている。


ちょっと危なげな橋。ここは踏み抜きそうで少し怖い。


こういうのを見ると歩いてみたいなあ、と思ってしまう。
左側とか、頑張れば登っていけそうだし。


登山道の出口にさしかかると、猟犬らしき犬がいた。
恐らく上で狩猟をしていた方の犬なのではないかと思う。
首にデカい首輪がついていて、この首輪から何やらアンテナらしきものが伸びている。

猟犬って結構獰猛な印象があって、絡まられたらいやだなあ、と思っていたけど思いのほかおとなしい犬で鳴きながら飼い主を探していた。


結局猟犬はこの坂道の上あたりで、飼い主らしきおじちゃんに回収されていた。首輪が現在地を発信していて居場所がわかるんだろう。

ところで、最近できたのか今まで気づかなかったのか、味処やしきというカフェ?の案内が目に入った。ちょっと気になる。どんなお店なんだろう。


いつものヤギ。


何気に、目の前の尾根も気になっている。防火帯の尾根から分岐していて、上の方は穏やかな感じがして歩けそうなんだけど、歩いた、というレポは見たことがない。


こっちは岩菅山北尾根のとりつきと思われる場所。
割と歩きやすいバリエーションルートらしいが、一部えげつない急坂があるらしい。いつか歩いてみたいところだ。


民家の横に咲いていた蝋梅。


道の駅の食堂でお昼ご飯にしようかと思ったが、席が埋まっていて食べれそうになかったので、先に氷柱を見に行く。

確かに今年は氷の具合があまりよくない感じがする。前は氷がもっとデカく成長していたんだけど、今年はかなり痩せているというか…。


このあたりも明らかに人が通れる感じじゃないくらい氷まみれだったのに、このくらいならまあ歩けるんじゃない?と思わなくもない。



来年に期待ですね。
氷柱イベントはこの時期しか見れないので、見に行ってみるのは良いと思う。
道の駅は食事も美味しいし、この辺りで作られた農作物とかも多く売っているので、観光がてら寄ってみるのは面白いと思う。
この道の駅は電車で来ているらしい観光客も多いが、一番多いのはバイクあたりだろうと思う。


氷柱を見終わったら道の駅の食堂でお昼ご飯を食べる。

ここの食堂は味が濃くて、登山後に食べると特別おいしい。
しゃくしなタルタルとり天丼、わらじカツ丼、焼き豚丼、と食べてきたが今回はわらじカツと焼き豚のミックス丼を注文。

やはりここの丼は美味しい…。普通盛りでも量は多めなので、小食の人は厳しいかもしれない。確か小盛りという選択肢はなかったはず。

以上。