山行日: 2024年3月10日
今回は武蔵五日市駅から辛神尾根・ロンデン尾根を歩いて日の出山に登ります。
辛神尾根・ロンデン尾根はバリエーションルート。山と高原地図では記載なし、奥多摩登山詳細図では紫実線となっています。
YAMAPではなぜか赤実線として掲載されていますが…。
正直、登山詳細図の紫実線ルートはあまり歩いたことがなく歩く前は少し不安感もあったのですが、歩いてみると踏み跡もわかりやすく、岩場・鎖・痩せ尾根のような危険箇所もない道となっており、全体的に歩きやすい道でした。
ただし、登り利用時の梵天山手前、ためぐそ山の先の坂道はえげつない急坂なので要注意。特に梵天山手前の坂は下り利用するかどうかは要検討かと思われます。下り方向に歩いている人もいましたが、私はあれを下りで歩くのは結構きついかな…。
歩く前は、登山者と遭遇することはないんじゃないかと思っていたのですが、歩いてみると何組かとすれ違い、予想外に歩く人が多いルートと判明。とはいえ、バリエーションルートであることは間違いないので、何かあっても基本的には自分たちで対応する必要があるという前提で歩く必要はありそうです。
武蔵五日市駅からしばらく舗装路を歩いて登山口へ。
写真の箇所は左へ。
庚申塔かな。こういうのがまだ残っているのは良いですね。まあ都内でも割と見かけたりするけど。流石に山手線内にはもうほとんどないかもしれないけど…。
ここは下らずに右側へ。右側の道もすぐそこでまた右に曲がる。
登山口に到着。グミの木峠というらしい。
一部で有名な看板。うーん、やっぱりなんて書いてあるのかサッパリわかんないや。
登り始めはトラロープの張ってある坂道。トラロープなしでも登れますが、地面が少し滑りやすそうなので、ロープを掴んで登る。
なんて書いてあるのかよくわからないけど、とりあえず進んでいる向きはあっているらしい。
最初のピークに到着。
やっぱりバリエーションルートっぽい藪っぽさがあるなあ、と思っていましたが、歩いていくに連れ、道はより明瞭になる。
地蔵山手前も急坂。
この坂の手前の手前あたりでシニアの三人組を追い越す。
ちょうど武蔵五日市駅に電車が入る前に、電車の窓から見ていたシニアの三人組っぽかった。窓から見たときは、もしかしてロンデン尾根かな、と思っていたが、まさかその通りだったとは…。
地蔵山。
山名通り地蔵が一体。
地蔵山から倒木を跨いでためぐそ山へ向かう。
ためぐそ山って山の名前、他に良い案なかったんですかね…。
このあたりですでに歩きやすい道に。一般登山道と対して変わらないなあ、と思って歩いていた。(意味ありげに書いておいて、最後までそうなんですが)
ためぐそ山に到着。もっと辺鄙な山頂なのかな、とか想像していたんですが、狭い山頂で特にクソも見つかりませんでした。
ためぐそ山から降りていって分岐へ。
ぐみの木峠というのが、謎看板がある登山口のこと。
これから深沢山・勝峰山へ向かう。
この登山道上には、写真の指導標に書かれているNPO法人触れ合う会が立てたものらしい、指導標がいくつか点在しており、これがかなり助かる。
ところで、小机・五日市駅方面に行くと恐らく、金玉水があるはず。
左が小机・五日市駅方面。
右が深沢山方面。
深沢山方面の道は、写真のようにトラロープのある直登のルートと、巻道(1枚前の写真で写っていた道)があるんですが、今回は直登コースを選択。
というのも、巻道は藪っぽくて道がわからない、という事前情報を得ていたからなのだが…。
直登コースはロープもあるため、登ろうと思えばすんなり登れる。下り利用でもここはなんとかなるかな、という感じ。
坂を登り切ると唐突に東屋が出現。
ほんと、よくこんなところに建てたなあ、と感心する。
なお、このあたりに巻道を使って登ってきた場合に出てくるところがあるはずなんだけど、正直藪っぽくてよくわからなかった。
次は勝峰山分岐へ向けて進んでいく。
樹林帯の道で少し暗いが、この日は天気が良かったので樹間から差し込む光があって良い。
こういうルートを歩くときは天気が良いときに限る。これで曇ってて暗かったら、それだけで不安になってよくない。
またまた指導標。
指導標のところに深沢山の山頂標。といってもピークになっていることにすら気づかなかった。本当にここが山頂なんだろうか?
まさか!と思ったのだが、このあたりで男女二人組の登山者と遭遇。
うーむ、こんなルート歩く物好きな案外いるんだなあ…。まあためぐそ山、金玉水、というインパクトのでかい名前が強く影響しているのかもしれない。
勝峰山分岐に到着。ようやく辛神尾根・ロンデン尾根の前半戦がここで終了。
勝峰山に寄っても良いが、この先の道が気になるので、今回はよらずに日の出山方面へ歩く。
こちらが勝峰山方面。見るからに歩きやすそうな道。
こっちが日の出山方面。
分岐からすぐに開けた場所に出る。
眼下は採石場だろうか?重機が見える。
この先は藪っぽい、というYAMAPの書き込みを見ていたのだが、私が通ったときはすっかり刈払われていた。
また指導標。こちらはだいぶ古そうだ。
恐竜の背みたいなところを通り…
急坂を登って…
どんどん進む…。
紫実線ルートということで、結構身構えていましたが、今回のルートは結構歩きやすい方な気がする。というのも指導標があるということもかなり大きいけど、踏み跡明瞭で危険箇所がないのが大きい。
勝峰山分岐以降は指導標の数が減るのですが、微妙にわかりづらそうなところにはしっかりと指導標が。
ここは三叉路っぽく一瞬見えるのだが、写真方向は間違い。まあ道が少し藪っぽいので間違って入り込むことはなさそうだが。
どんどん進む。
送電鉄塔に出る。
この送電鉄塔の下は三叉路になっていて要注意。
登り方面だと恐らく迷うことはないけど、下り方面だと違う支尾根に入り混んでしまうかも。
真藤ノ峰もだいぶ近くなってきた。ここは左に巻けそうな雰囲気を感じたのだが、今回の辛神尾根・ロンデン尾根に巻道なんてもとがないことはもうわかっている。
この道には直登しかないのだ。
真藤ノ峰に到着。
もう辛神尾根・ロンデン尾根も終わりに近づいている。
と思って呑気に歩いていたら、突然えげつない急坂がまっていた。
正直、道間違えたかなあ、と思ったのだが、周りを見ても急坂を直登するしかないように見える。
というわけで直登したのだが、この坂は結構厄介だった。
登りだったのでまだよかったが、正直下り利用はきついだろうと思う。
もう急坂もないだろう、と思って進んでいたのだが…
またまた急坂が出現。
この左側が伐採地になっている。
上部まで登り詰めるのはきつそうだったので、途中にあった斜面の踏み跡を歩いて伐採地に出た。
少し前までは樹林帯の道だったようだが…。今ではすっかり木がなくなっている。
木がないと高度感が出てちょっと怖いんだよな~と思いつつも進む。
ここが丁度金毘羅尾根と辛神尾根・ロンデン尾根を見渡せるポイントかな。
左が辛神尾根・ロンデン尾根、右が金毘羅尾根。
ここで谷になっているということは沢がありそうなもんだけど、特に水が流れた後はなかった。
向かいに辛神尾根・ロンデン尾根。もう歩くことはないかもな…。
謎の設備。このあたりはワイヤーが散乱していたので、木の搬出に使うのかもしれない。まあ林業関係者じゃないからよくわかんないけど。
一般登山道に合流。
左の辛神方面から出てくる。
ここからはより一層歩きやすい道が続く。
向かいのピークが麻生山。
日の出山まで続く金毘羅尾根も以前歩いたことがある。全体的に歩きやすい道が続くのだが、数か所細い道があって、中でもここは、歩くたびに少し緊張する。
ということなので、勝手に抜かないように!
ピンクテープは登山道の目印に使われることもあるので、紛らわしいと思って勝手に抜く人もいるんだろうな…。
金毘羅尾根に合流してからは、一部木が伐採されており微妙に見晴らしが良くなっている。
ロンデン尾根を歩いてるときは雪なんて全く残ってなかったのに、金毘羅尾根に入ってからは徐々に雪が出始める。
踏み固められて滑りやすくなっているところもあり要注意。
日の出山直下までくると延々と続く階段が出現する。
この延々続く階段が確実に体力を消耗させていく。非常につらいところだ。
ようやく山頂に到着。この日は天気が良いこともあってか、山頂は大勢の登山者で賑わっていた。
ほとんどベンチは埋まってしまっているので、座る場所を確保するのがなかなか大変だった。
大勢の登山者。
ちなみに、この後団体の登山者が何組か到着し、ますます山頂は混み始める。
やはりお昼時の山頂が一番混雑するらしい。これはどこの山に行っても同じだと思う。
お昼ご飯を食べたら、周囲の観察。
木が邪魔でよく見えないけど、向こうにある稜線がサルギ尾根だろう。なかなかアスレチックなことで有名で、私はまだ歩いたことがない。
昔はバリエーションルートだったらしいが、歩く人が増えた結果、今はノーマルルート並に整備されているらしい。
樹間からちょっと見えるのが恐らく大岳山。
あちらも山肌は白くなっており雪が多く残っていることがわかる。
大岳山山頂手前は岩が多いので、私は今時期の大岳山には登りたい、という気持ちにならない。
まあチェーンスパイクなりつけて行けば大丈夫なんだろうけど…。
向かいにある山が麻生山だろう。
白い山肌が見えていることから、開けていて眺めが良さそう。麻生山もそのうち登らないとな…。
辛神尾根とロンデン尾根も見えている。
あの尾根はもう歩くことはないだろうな…。
天気は良いのに春霞でイマイチ。遠くの方はボヤケている。
冬ならもっと遠くまで見渡せると思うのだが…。
ここからは日の出山山頂を後にして、御嶽山に向かう。
御嶽山に通じる道は、山頂から一段降りたところにある東雲山荘前のトイレ横から、よく整備された道を歩いていく。
雪が融けているところと、まだ残って踏み固められた場所が交互に現れる。
チェーンスパイクをつけてもいいけど、なしでも歩けるギリギリのラインかな、といったところ。
写真のところは結構滑ってヒヤヒヤしたが、今更つけるのもな…と思い、慎重にツボ足で歩く。
御嶽山側に近づいてくると徐々に畑地らしい場所や建物が見えてくる。
こちらは道中道端で飼われていたヤギ。
キャベツらしき葉っぱを振り回しながら食べていた。
ケーブルカー駅に向かう途中にある無人販売の売店。
鹿骨という、明らかに本物の鹿の骨が売られていた。
ワンコのおやつに使えるらしいが…。犬の野生の本能が呼び覚まされないか少し心配だ。
大蔵講の立派な石標。
恐らく、講という江戸時代に流行した参拝を目的にした団体のものかなと思う。
ケーブルカー乗り場。
奥にある建物がケーブルカー駅となっていて、ちょうど改札をしていたので滑り込みで乗り込む。
ここのケーブルカーは交通系ICカードがあればキップを買わずにタッチすれば乗れるので非常に手軽。
改札までちょっとだけ時間がありそうだったので、展望台から写真を撮る。
こちらは日の出山。
こっちは御嶽駅方面。
ケーブルカーに飛び乗った後は、そのまま駅下のバス停まで歩き、バスに乗って御嶽駅へ。
電車までまだ時間があるので、オロナミンCを飲んで時間を潰す。最近は下山したらオロナミンCを飲むのが習慣のようになっている…。