棒ノ折山から岩茸石山を歩く

更新日: 2024-02-23 19:47
奥武蔵・外秩父奥多摩
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山行日: 2023年3月11日

今回は有馬ダムから棒ノ折山に登り、岩茸石山まで縦走するルートを歩きます。

このルートは2022年の初めあたりに一度歩いたのですが、その時やたらにきつかった印象があり、当分歩いていませんでした。記憶では、途中までは歩きやすい自然林の道で良かったのですが、岩茸石山手前あたりでかなり疲れた記憶がありまして。

今回再び歩いてみてわかったことは、岩茸石山手前あたりに強烈なアップダウンが連続しており、そこが非常に体力を削ってくるルートであるということ。そして、この道はやっぱり良い道だったということです。

私がよく登っている奥武蔵の山というのは大抵植林の山でして、そこら中杉だらけ、という山が多いのですが、特に黒山から岩茸石山までの道は自然林が多く残る道で歩いていてとても楽しいのです。歩いていると道の雰囲気も樹林帯やら痩せ尾根やら、明るい自然林と変わりますし、何より人がそれほど多くなく静かな山歩きを堪能できます。

難点と言えば黒山と名坂峠の間にはエスケープルートは一切ないので、何かあったとき困るというところでしょうか。

有馬ダムから有馬山方面。左は棒ノ折山の尾根、右は蕨山から続く金毘羅さんの尾根。

もう何度もこの景色を撮っているけど、いつ来てもまた撮りたくなるんだよなあ。湖面に反射した山の景色がとても綺麗です。

この有馬ダム、早朝にもかかわらず大抵バイク乗りがいて景色を楽しんでいます。

登山口のあたりから金比羅さん方面。有馬ダムは水量がかなり少なくなっているように見えますが、こんなもんなのかな。大抵来るとこの水位な気がする。

棒ノ折山登山口。登山ポストもここにあります。

棒ノ折山は初心者向けの山ではありますが、岩場もあるし、山頂までそこそこの斜度の坂が続くので体力も必要です。あと軽装備で臨む人が多いためか遭難が非常に多い。

棒ノ折山、白谷沢コースといえばゴルジョ帯。その手前、沢に合流する途中には、こんな感じの岩場もあります。この写真はちょっと怖く写りすぎかな。実際は二足歩行で通れるくらいの場所ですが、片側は切れ落ちているので、慎重に通過する必要があります。

たまにスニーカーとかのかなりの軽装で登っている人も見ますが、登山靴の方が絶対に良いと思いますよ。

ここが人気のゴルジュ帯。ここからしばらくは岩場が続くのですが、難易度は高くなく、初心者でも通過は容易かと思われます。実際、棒ノ折山の遭難ってここより下山時に日没迎えたとか、尾根コースで道迷いというパターンだと思う(埼玉県警山岳遭難ニュース読んでる感じ)。

ゴルジュ帯を抜けると沢から離れ林道に出ます。そこにベンチがいくつかあり、またそこから急登が始まるのですが、私は何回も歩いているので、写真は撮らなかった。

で、上の写真はいきなりワープして山頂。

山頂は開けていて東屋もあり、気持ちの良いところです。写真奥の方から有馬山のほうまで歩けるのですが、なかなかのロングコースになるし、途中エスケープルートもないので、相当な健脚向けのコースかと思います。そういうところも歩いてみたいけど、日帰りじゃ難しいのよねえ。

写真だとそんなに人がいないように見えますが、大抵もっと人がいて、ベンチは全部埋まってるくらいの感じ。

権次入峠まで登ってきて、ここから右の黒山方面のルートに行きます。

棒ノ折山って、大抵の登山者は飯能駅から国際興業バスで、さわらびの湯バス停まで来るので、スタート時間が一緒になりがちなんですよね。つまり登山中前後に常にだれかいる事が多い。

ところが、この権次入峠の分岐から先に進む人はそれほど多くなく、ここから先は静かな山歩きとなります。

とはいえ道は明瞭で迷うようなところは多くないです。このあたりはまだ植林。

黒山手前あたりは少しアップダウンもあるものの、それほど険しくはありません。

途中アセビの道もあり、明るい自然林の道で気持ちが良いです。去年来た時もこの道には感動したもんですよ。

坂川ノ丸のあたりに少し平坦地があり。

坂川ノ丸にはベンチもいくつかあって見晴らしが良いです。ここで少し休憩するのがよいかも。

今回は先客がいたのと、お腹がそれほど空いていなかったので、適当に写真を撮ったら通過しました。

ちょい下り。ロープなくても行けるけど、真新しいロープが設置されていました。

謎の日鉄住金物産ロード。気になるけど、未だに歩ける道なんだろうか?どこに繋がっているのかも謎。

ここらへんにはいくつか個性的なベンチがあります。座っている人は見たことがないが。

奥多摩方面の山並み。

途中露岩の痩せ尾根もあり。

このコース上で唯一といっていい展望台。空気が澄んでいると富士山が見えるはず…今日は霞みまくっているので、見えませんでした。

ここは地図で見ると等高線が非常に混んでいる場所です。実際、木の柵が設置してあり、その先は岩がせり出して断崖絶壁なのですが、木の柵を超えた先に座ってお昼休憩している登山者がいました。すごい度胸だなあ、と思いながら挨拶をして通過しましたが…。

眼下には大丹波集落、山並みの向こうに富士山ととても見晴らしがよいところです。

ここでちょっとコースロスト。倒木で道が塞がているものの、向こう側にピンクテープがあり、明瞭な踏み跡もある。以前来たときは倒木はなかった記憶だったので、ちょっと迷いました。

ただどう見てもこっち方面に進むしかないし、地図を見ても正しそうなので、歩いてみるとそれが正解。

いよいよ岩茸石山が見えてきました。

岩茸石山右の尖峰はなんだろう?

ここから岩茸石山までがアップダウンがきついところ。あと道の雰囲気も少し変わります。岩っぽくなるというか。

名坂峠に到着します。

ここからは上成木バス停と大丹波方面に下山できます。

上成木方面。

大丹波方面。

ここからがまたきついんだ~

岩茸石山までの登り、これが地味につらい。100mだかを一気に登るような感じの道だったと思います。

こんな長かったっけ~と息を荒げながら登ると…

岩茸石山山頂に出ます。今まで歩いてきた稜線が見える。奥が棒ノ折山かな。

こっちは高水山だったと思う。

向こうは川苔山とかですかね。秋に来ると紅葉が綺麗でいいんですよ。

いやーきつかった。

ここで休憩しても良いけど、混んでいるので高水山の常福院まで移動して休憩します。

途中高水山への登りと巻き道の選択がありましたが…当然ここは巻き道です。あの道を歩いた後にこの登りは無理なのよ。

常福音にはトイレあり。

高水山不動尊着。ここは水が売っていたりするんですが、今回は何もありませんでした。

ベンチの上には謎の忘れ物が。残念なくらいガッツリ忘れていますねえ。

ちょっと奥に行くと東屋があります。ここでザックを下ろしてお昼休憩。

巻き道を歩かずに高水山に登ると、この脇の道を通るんですねえ。

ここが軍畑駅までの最後の分岐。右の坂を登ります。

前回の記憶通り、やっぱりこのルートはそこそこきつい。休憩を入れて歩けばまだ行けると思うけど…この感じだと今の私の限界は登り1500mというところでしょうか。これを2000mくらい登るようなルートを歩けるようになりたいなあ、と思う日々。まあペースを落としたりすると歩けるような気もするんだけど、そうすると今度は時間がね~。