大倉尾根から丹沢山を歩く

更新日: 2024-06-10 10:21
丹沢
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山行日: 2024年5月11日

今回は大倉尾根から塔ノ岳を経由し、丹沢山で歩き、ピストンで戻って来る、という少々タフな山行を計画。

今まで、登山中にすれ違い、雑談をした登山者たちと、丹沢山日帰りピストンについて聞いていたのだが、皆一様にこう言うのだ。

「丹沢山までは気合で行ける」

ホンマかよ、と思いつつも、まあ歩けないルートではないな、と思い、渋沢駅へ。
渋沢駅に着いたのは、なんと大倉行きバス始発前。これが私にできる最速の丹沢アプローチだ。これ以上はもう早くできない、ステーションビバークしない限り。

なお、渋沢駅に着いて早々に目にした光景は、大倉行きのバス乗り場に出来ている長蛇の列。既に登山者は大勢並んでおり、私も「出遅れたか!!」と急いで列に並ぶ。
定刻通りにバスが出発し(バスが出発しても列が動かなかったので、私が到着した頃には既にバスには登山者が詰め込まれていたらしい)、その直後にもう一台のバスが滑り込んでくる。流石、神奈川中央交通、登山者のニーズを的確に把握していたと見え、臨時バスが既にスタンバイしていたのだ。

もう一台の臨時バス待ちかな~と思っていると、寿司詰めでなんとか2台目のバスに乗り込めた。


というわけで大倉バス停である。渋沢駅からは約20分ほど。
バスは当然満員。まだ朝7時だというのに、バス停近辺は登山者でごった返している。
この日は快晴ということもあり、登山計画書提出キャンペーンが行われていた。

私は既に、妻、私の母、ココヘリに計画書を提出しており、YAMAP経由でも神奈川県に登山計画は行っているはずなので、ここでは書かなかった。


登山口を通って団子状態で進む登山者たち。

この手前の民家で家事があったらしく、消防車が詰めかけていたが、既にほぼ消火済みだったようだ。


観音茶屋に到着。しばらく休業とのこと。


次に見晴茶屋。


新緑の大倉尾根も中々良い。
なお、観音茶屋・見晴茶屋と通過していくに連れ、団子だった登山者も、早い人はどんどん先へ進み、あっという間に見えなくなった。
早い人は本当にペースが早いなあ、と感心。私もトレーニングを積んで余裕のある体力で山を歩けるようにならねば…。


この日はなかなか暑い日でしたが、大倉尾根上にヤマビルの姿はなし。ヤマビルは落ち葉の下なんかに潜む、と言われていますが、大倉尾根の登山道上は落ち葉が堆積している箇所もなく、さらに、最近は雨がそれほど降っておらず地面も乾燥していたため、ヤマビルの危険性は薄かったと思われます。


堀山の家に到着。予定通りのペースです。


堀山の家から富士山。


大倉尾根は堀山の家まではウォーミングアップ。ここから登山道の斜度が一段あがり、花立山荘まできつくなる。


標高があがっていくと樹林帯を抜け、明るい道へ。道中富士山がよく見えるスポットもある。


この階段を登りきれば花立山荘だ…!とはやる気持ちを抑えつつ登る。


振り返ると絶景だ。


一気にワープして塔ノ岳山頂。

大倉尾根は何度も登っているので、写真は少なめです。というか、大倉尾根はよく整備されており、特筆すべき点がないんですよね…。


塔ノ岳山頂から丹沢山方面。
中央左のピークがたぶん丹沢山。2つほどピークを超えていく必要がある。

塔ノ岳山頂は強い風が吹いており、レインウェアを羽織る。


富士山を眺めつつ、軽くパンを食べて少し休憩したら丹沢山へ向かう。
丹沢山へ足を踏み出した瞬間、お腹に違和感を感じトイレに行こうか一分ほど、尊仏山荘前で考えこんだのだが、大丈夫、と判断。
結局その後お腹の違和感は解消し、山でトイレに行くこともなかった。


塔ノ岳からは一気に標高を落としていく。


途中ちょっと露岩っぽい箇所や…


崩落跡地もあり、強風で少しビビったものの、特に問題なく通過。


これまたよく整備された道を登り返していく。


すると樹林帯を抜け開けた道へ。
思いの外丹沢山ピストンをする人は多いのか、道中大勢の登山者とすれ違い、追い越されてた。


笹に囲まれた道が中々良い雰囲気だ。


横を見れば富士山がいる…。


丹沢山手前の登り返し。これがキツイ。


ようやく丹沢山に到着。

塔ノ岳から約50分程度だろうか?1時間くらいで着くかな、と思っていたので予定通り。


丹沢山。


みやま山荘。なかなかキレイそうな山小屋だ。一度は泊まってみたい。尊仏山荘もだけど。


ここも尊仏山荘のトイレと同じく協力金は100円のチップ制トイレ。
トイレットペーパーはあるらしいが、使用後は持ち帰りとのこと。


丹沢山から富士山を眺める。


少し休憩したら、塔ノ岳へ戻る。写真中央のピークが塔ノ岳だろう。あそこまで戻るのかと思うと億劫である…。


道はやはり良い。丹沢山までの稜線歩きは一度歩いてみてほしい、と言っていた登山者がいたのも納得である。


丹沢山から1つ目のピークを超えたところに休憩スポット(写真左下)。
いくつかベンチが並んでいるのだが、復路で登山者が一人休憩していただけだった。


奥は相模湾。もしかしたら江の島も見えているかも。左のピークは大山かな。


意外と整備されている休憩スポットなのだが、登山者の姿はほぼなく寂しい。


今から最後のピークを登り返す。う~む、きついぞ…!


徐々に樹林帯へと突入。
まだ丹沢山へ向かう登山者は多い。泊まりの人もいるのかな。どれくらい宿泊者で埋まるもんなんだろうか?


というわけで塔ノ岳に戻ってきた。
流石にこの時間だと山頂は登山者だらけ。ちょうどお昼の時間なので、昼食を食べている人が多い。


また少し休憩したら下山開始。


下山途中で、始めて駒止茶屋が開いているのを目撃。


丹沢ベースから丹沢の山々。


大倉バス停に戻ってきたら大勢の登山者が既に列を成していた。うへ~炎天下のなか、これに並ぶのか~。


バス列に並ぶ前にトイレに行ったら燕が営巣中だった。


というわけで、無事丹沢山ピストン成功。
確かに塔ノ岳から丹沢山ピストンは気合かな、と思う。まあ気合で…っていうのはあまりにもマッチョな世界な気がするのだが、大倉尾根くらい整備された登山道だと、技術なんていらないし、残る重要なファクターは体力だけである。

ここからさらにマッチョな世界への扉として、蛭トンと言われる、塔ノ岳、丹沢山を経由して蛭ヶ岳までピストンして戻る、というルートもあるのだが、流石にそれは無理かな。少なくとも午前7時スタートだと心もとない。午前4時あるいは午前5時、日の出と共に歩き始めるくらいでないと下山が悲惨なことになりそうだ。
今時期はまだヤマビルも心配する必要がなく、陽が登る時間が長くなっているため、ロングコース日帰りに挑戦するには丁度よい季節となっている。
これからさらに暖かくなると、湿度もあがり、ヤマビルの季節となる。それでも大倉尾根を登る人はいるだろうが…。