夏の根子岳を歩く

更新日: 2024-07-28 19:36
長野県の山
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山行日: 2024年7月28日

本当はこの土日で富士山に登るつもりだったのだが、天気予報は結構微妙なライン。登れそうな気もするけど、やめといたほうが良い気もする、というなんとも言えない状態。まあ登ってもガスってて何も見えないのはほぼ確実だろうな、と思うので、私的にはやっぱり無しだ。
五合目で宿泊予定だった宿も、4月の予約開始直後に抑えていたんだけど、キャンセルするなら早いほうが良いよなあ…と思いキャンセルしました。
宿の方、大変申し訳ございません…。

とはいえである。
せっかくの休日、どこか山には登りたい。近場は大体天気が悪い&低山暑すぎてマジで熱中症で倒れそうなので、少し遠出して、以前から気になっていた根子岳・四阿山へ。

四阿山は深田久弥100名山に数えられる山で、長野県と群馬県の県境に位置している。

東京都内からなら、新幹線を利用すれば日帰りが可能な範囲。標高は2000mを超え、この灼熱の日本でも熱中症を(あまり)気にせず登れる山だ。

今回の大まかなスケジュールは以下。
  • 北陸新幹線を利用し、8時前に長野県上田駅に到着。
    • 埼玉県の大宮駅から約1時間、指定席・乗車券込、片道5500円程度。
  • 上田駅からバスに乗り、菅平高原ダボスバス停で下車。
    • 運賃は片道500円、現金払いのみ(交通系IC非対応)、片道約1時間。
  • ダボスバス停から緩やかに登る舗装路を歩いて行くと、入山料300円の徴収がある。
トイレ、自販機はダボスバス停と、そこから登山口方面へ歩いて行ったところにある。

根子岳、四阿山を歩いて登山口に戻って来る周回ルートが人気の模様。
今回の私の計画も周回ルートだったのだが、四阿山には登っていない。なぜならガスガス真っ白状態で、登る気が失せてしまったからだ。
どうも私は景色を期待して山に行って、ガスで真っ白だとやる気を急激に失いどうでも良くなってしまう性格らしい。
そういうわけで、今回は根子岳ピストンルートである。


往路の新幹線の車窓から外を眺めて思う。思っていたよりも天気が良い…と。
これならぶっちゃけ富士山登れたんじゃないかな…と思ったが、今更そんなこと考えてもしょうがない。今は四阿山に集中するのみ!


正直飯能・東秩父あたりの山は、特徴に乏しく山座同定が難しい。
しかし埼玉県が誇る100名山、両神山は特徴的な形から、山座同定が可能である。
というわけで写真中央に写っているのが両神山である(のはず)。

なお、電柱がやけに斜めってるな、と思われた方、これは写真の撮り方のせいで、実際に電柱が斜めになっているわけではございません。


新幹線で快適な旅を満喫したあとは、上田駅8時15分発のバスに乗り込みダボスバス停へ。
もっと建物とかない感じの場所なのかと思ったら、意外にしっかり街になっていて、人が多い。

というか、近くに明治大学の練習場があるせいか、学生がやたらに多い。恐らく、夏休みに突入した学生たちが部活の合宿で菅平高原に来ているのだろう。
合宿の街、菅平高原だ。


テニス・サッカーの練習をしている若人の横を抜け、山道へ入る。緩やかに登っていく道で、東京に比べると格段に涼しいが、若干暑くもあり、汗がタラタラ。


今度は延々続く舗装路歩きだ。この先を歩ききった場所が登山口。
地味に登りで結構つらい。

入山料の徴収も、この途中にプレハブ小屋があって、おじさんが徴収している。


まあ300円なら素直に払えば良いんじゃないかな。
ちなみに、売店100円引き券付き。私は何も買わなかったから割引券使わなかったけど。


写真中央が入山料徴収所。


歩き終えて登山口に到着。
ここにトイレと売店、自販機がある。

私はとりあえず根子岳へ。同じバスに乗ってきた登山者も大体根子岳にまず登っていた。


うーむ、この時点で雲が多く嫌な予感。
というか、車持ちの方々はここまで車で来れるんだから良いっすね。
この直線舗装路歩きが地味につらかった。公共交通機関のつらいところだ。


見晴台までは階段の道が続く。


この感じならまあ景色は見れるかな~と少し期待。


少し登っていくと東屋。ここが見晴台となっている。
ここから登山道が始まる。


登山道はこんな感じ。笹薮が茂っている。雰囲気的には日光男体山に近い。
全体的に急登というほどではないが、標高が上がるにつれてガレ場が増えて若干歩きにくくなる。

根子岳までは終始、ロープや鎖の岩場、痩せ尾根、切れ落ちたトラバース道などもなく、非常に歩きやすい。


途中から樹林帯を抜け、空が見えるようになるが、ガスガスで真っ白。


途中根子岳まで800mの看板があるが、本当に800mなんだろうか?
300m歩くのにずいぶん時間かかった気がするんだが…。


うーむ、微妙。相変わらず雲が…。大丈夫だろうか。


と思っていたらガスが晴れてきて眺望回復!

やったぜ!と思っていたのも束の間、5分10分登って振り返ったら一面真っ白になっていた。


うんうん、このまま晴れてほしい。せっかく新幹線使って来たんだからさ。


山頂手前でホタルブクロと思しき花を発見。道中にもチラホラ咲いてたんだけど、登るの優先で写真撮らず。


根子岳に到着。
登山口からだと思いの外早かったかな。標高2200m程度あるものの、スタートの標高が1400m近くあるので、割とサックリ登れてしまう。


まあ案の定真っ白だけど。

しかしまあ、これくらいならまだマシな方ですね。


こっちは四阿山方面だと思うんだけど…山頂付近はガスがかかっていて何も見えませんな。


根子岳から四阿山方面は崩落地を通っていく。


危険というほどではないものの、要注意。私は粘土質のステップで足が滑って転ぶ一歩手前まで行きました。


巨石を巻いたりしながら進んでいくと、コルに向かって一気に急降下する場所に出る。
ここを降りて標高を下げたあと、登り返すと四阿山なのだが…。


これである。ここからの写真を撮りたかったのだが、真っ白け。ここで20分~30分程度待ってみたが、ガスは濃くなるばかり。
完全にモチベーションが喪失して根子岳に引き返すことにする。

まあ、来年、あるいは秋くらいにまた来るって選択肢もあるからさ…今日にこだわらなくてもね…。


根子岳から崩落地を過ぎたあとは、こんな感じの巨石を迂回する道。
木が多く高度感はないものの、そこそこ切り立ったところと思われる。
岩場、というほどではなく、高度感もないため、通過は難しくない。

ただ、風通しが悪いのか陽が当たらないせいか、ここだけやけに濡れていて滑りやすいので、そこだけ要注意。


一見、岩を登る必要があるのかというような階段上になっているが、左の笹薮の方に巻道があり、そこを通る。


根子岳に戻ってきて相変わらずガス。前より濃くなっている。


みんな四阿山に行くか下山していって私とおじさん二人だけの山頂。


というわけで下山。帰りのバスと新幹線の時間が結構気になっていたんですが、これでだいぶ早く下山出来ることが確定しました。
なので、のんびり花の写真でも撮りつつ下山です。


これは登りでスルーした8合目石?


ある程度降りてくると案の定ガスが晴れてちょっと良い天気感が出ていた。
大体ガスっててやる気なくして下山するとこうなるんだよな~。


バスまで時間があるので、少し寄り道して牛達を見に行く。
だいぶ涼しいと思われる菅平高原でも牛は暑そうに日陰に集まっている。


もう紫陽花は終わりかと思ったらこのあたりじゃまだ咲いていた。さすがだ。