日光紅葉夜行で行く日光男体山

更新日: 2024-02-23 21:42
100名山北関東
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山行日: 2023年10月21日

8月に東武鉄道の尾瀬夜行で尾瀬に行きましたが、今回も同じく東武鉄道の日光紅葉夜行で行く男体山です。

日光紅葉夜行のシステムは、ほぼ尾瀬夜行の時と同じなので、こちらの記事を参照ください。
細かい話としては…
  • 二荒山神社中宮祠コースで登る場合は、大人の人数×1000円を神社に納める必要がある。
    • この時、緊急連絡先や登山時刻、下山時刻などを書いた紙を提出する必要がある。提出するとお守りをもらえる。
  • 二荒山神社の開門は午前6時。日光紅葉夜行で行く場合は5時15分くらいに着いてしまうので、開門まで寒い中待つ必要がある。
    • なお、駐車場にあるトイレは明かりがついていて使えるのと、自販機はあるので飲み物も買える。
    • トイレはトイレットペーパーがない、という話も聞いたことがあるが、私は使わなかったのでわからない。
    • トイレについては東側に行くともう一個ある。
  • 睡眠時間を確保するためにはアイマスクと耳栓は必須。
  • この時期の日光は激混み。バスは遅れているので、帰りのスケジュールは余裕を持っておくと良い。
    • 二荒山神社中宮祠バス停から東武日光駅まで行くバスは片道40分程度なのだが、今回は70分強かかった。
    • いろは坂を下ってから混雑する。どうも日光東照宮に行く車が渋滞しているらしい。神橋のあたりを抜けると割とスムーズだった。
ちなみに、前回の尾瀬夜行同様、今回もほとんど電車内で睡眠をとることができず、微妙な体調の中でのスタートとなりましたが、なんとか無事計画通り下山できました。

到着は午前5時15分。二荒山神社中宮祠バス停で降りたのは4~5人程度。
どうやら戦場ヶ原か日光白根山あたりまで行く人が多いようです。
今まで、近場の低山を歩いているときにすれ違った登山者の人と、雑談がてら男体山登りました?なんて聞くことはたまにありましたが、大抵、帰ってくる答えは「男体山も良いけど、行くなら日光白根山の方がいいよ。景色良いし男体山ほどつらくないから」というものでした。

まあ男体山は確かにきつい。往復8km程度の登山道ですが、標高差は1200m強ありますから。
きついきつい、と言われる丹沢の大倉尾根ルートだと、標高差は同じ1200m強ですが、往復の距離は12km程度ありますし、道中平坦地もそこそこあり、茶屋も多い。


しかし寒い。この待ち時間が一番着こんでいました。


太陽が出てくると男体山をわずかに拝むことができました。
ここからだとそんなにわからないですが、復路のバスから男体山はよく見えます。非常に綺麗な山容の山です。


6時開門と同時に簡易的な登山届を書き、1000円札と一緒に神社に納めます。
そのあとは早速登山口へ。
如何にも屈強そうな登山者たちが我先にと登って行っていました。


初っ端は階段。ここを抜けると一面熊笹の道を歩いて登ります。


登り終えるとそこが3合目。
ここから4合目までは緩やかに蛇行した車道を歩いていきます。


途中振り返ると既にそこそこ良い景色を拝むことができます。


陽が出てきて少し暑くなってくる。どこで防寒着を脱いでいくかが難しいところ…。
この日はどうも紅葉が丁度良い時期だったらしく、車道を覆う木々は紅葉のトンネルのようでした。


4合目に到着。社務所がありましたが、特に駐在しているわけではなさそう。

4合目までは割とウォーミングアップです。本当にきついのはここから。ここまでは割とすぐ簡単に到着できます。私の場合は4合目まで1時間でした。
約半分で1時間ですから、あと1時間くらいで山頂まで行けるんじゃね?と思いますが、4合目以降は斜度があがるし、岩も増えてペースがガタ落ちなんですよね…。


4合目~6合目あたりは、危険個所も特にないです。ロープや手すりなんかもあって、きついけどまだ登りやすい。


微妙に中禅寺湖が見えませんが、紅葉した木々が美しいです。





6合目に到着。
私はこのあたりで既にバテバテでしたが、本当にきついのはここから。
6合目~8合目は岩が増えてペースが落ちます。結構ルートを選んで登らないと、その先登れない!なんてことにもなりかねません。


途中プレハブ小屋もあって休憩は少しできそう。


しかし良い景色だ…。既に周りの山より標高は高くなっており、水平線まで見渡すことができます。


8合目~9合目は斜度が落ちてだいぶ歩きやすくなります。岩の道も終わり。
若干整備された階段のような道に。9合目を過ぎると森林限界に到達して木々が少なくなり、青空が広がる。


振り返ると中禅寺湖を見下ろすことができました。
まさに絶景!低山では味わえない景色です。
いや~~来てよかった。ここに来るまで何度引き返して帰ろうか考えたことか!


山頂直下の登りはザレの道で道を選んで歩かないと3歩進んで1歩下がるような状態に。
ただここまで来ると登るのはもはや苦ではありません。目前にあるゴールに向かってただ歩みを進めるのみ…。


登頂!二荒山神社登山口から約3時間の道のりでした。
山頂には建物がいくつかありますが、どれも山小屋とか避難小屋というわけではなく、神社関連の建物なので、立ち入りはできません。
当然トイレもなし。


少し雲は出ていますが、これだけ遠くが見渡せれば十分でしょう。


男体山と言えば剣。剣をバックに写真を撮っている方はかなり多かった。


標高2486m。私が今まで登った山の中では最も高い標高です。


こちらは女峰山方面だったかな。



こっちはいろは坂方面。たぶん、右下に見えている街並みが中禅寺湖温泉のあたり、左の方に見えるのが東武日光駅のあたりと思われます。


しかし良い景色だ…。
男体山は登山を始めたころからずっと登りたいと思っていた山のうちの一つですから、こうして天気の良い日に登れて満足です。
もう何も悔いはない…と言いたいところですが、まだ登りたい山は文字通り山ほどあります。


眼下に広がる中禅寺湖の右が戦場ヶ原ですが、その戦場ヶ原の奥が日光白根山と思われます。
日光白根山は今日は雲がかかっているような感じがしました。


いよいよ下山。帰りの電車は15時前ですが、これからお昼ご飯を食べて、出来れば温泉にも入りたい。
この時期の日光は混んでいると思うので、バスが定時運行していないのでは、という懸念もあり、ほどほどに写真を撮ったら降ります。


まだまだ登ってきている人は多く、4合目あたりまでは結構な数の登山者とすれ違いました。
若い人では小学生くらいの集団から、上は70歳オーバーとみられる方まで幅広い。


4合目までは岩が続くので、すれ違いも注意しながらになります。
正直岩は下る方が怖くてなかなかペースはあがりません。


小石も多いので、よく転びそうになっている方も見かけました。気を付けて下りましょう。


良い景色ではあるものの、高所恐怖症からするとこの高度感が少し怖くもある…。


あんなに大勢いた人が車道まで出てくると人影もまばらに。
ちなみにこのあたりで11時30分くらいだったと思いますが、まだ登って行っている人はいました。
なかなかの豪脚でないと暗くなる前に下山するのは難しいかもしれませんが、ヘッドライトがあれば4合目まで降りられればなんとかなるのかも。
4合目より上の道はヘッドライトじゃちょっと降りたくないかもな…。


無事下山です。丁度12時くらい。
二荒山神社はすっかり一般の観光客と参拝者の方で賑わっていました。
とりあえず向かいにある食堂でご飯を食べようか、先にバスに乗って駅まで向かおうか迷いましたが、混雑していそうなので、とりあえず駅まで向かうことに。
境内で荷物を整えたりしていたら、「なんで登山者がこんなにいるんだ?」と怪訝な顔で睨みつけてくるおじさんがいたりと、少し居心地が悪い。

バスは結局数分遅れてやってきましたが、既に座席はいっぱいで座れず。ただそのあとのバス停で降りる人もいて、いろは坂手前で座ることができました。
いろは坂は本当にクネクネとヘアピンカーブの多い道でして、座っていても手すりに捕まっていないと結構きつい。


東武日光駅周辺で良いレストランないかな~と探してみましたが、これだ、というお店がなく、駅の売店で駅弁を買って待合室で食べることに。
そのあと、近くのホテルの日帰り入浴で温泉に入って帰ろうと思っていましたが、バスが30分以上遅れたこともあり、時間が微妙なので温泉は諦めました。
代わりに、デザートでも食べに近くにあった地元民に評判らしいクレープ屋「てんとう虫」へ。
評判通り愛想の良いおばちゃんにチョコバナナホイップをオーダー、このクレープを食べながら電車を待ちます。

東武日光駅から北千住まで戻ったころにはすっかり暗くなって18時前。片道約3時間の電車の旅でした。